2008/1/13 本仁田山

年も替わって平成20年。半年でかなりの経験を積んだのだから、そろそろ1000m級の山に挑戦しようと、奥多摩のガイドを読んでいたら、奥多摩駅から歩いていける1225mの本仁田山(ほにたやま)が気になって行ってみることにしました。
1000mっていうとどんな感じかな?ともかく西武線で拝島まで出て青梅線に乗り込み、終点の奥多摩まで行きます。
奥多摩駅は青梅線の終着駅ですがホームがカーブしているので、着くと同時にアナウンスが流れます。確かに隙間が大きくてちょっとジャンプしたくなる感じです。駅を下りて撮影。鄙びた感じがとてもいいですね。ここからはあちこちの山に向かうバスが出ていてちょっとした混雑になります。こちらは徒歩行なのでそのまま進みます。
日原川にかかる北氷川橋を渡ったところに案内板があり、「東日原」方面ではなく「本仁田山・行き止まり」の方に行きます。
奥多摩駅

案内板

川脇を歩くとまた橋があり、ます釣り場を見ながら車道歩きが続きます。看板が見えてさらに進むと延々と車道が続きます。山道はどこかなと思いながら歩き続け45分位でやっと山道入口の安寺沢集落に着きました。
二つ目の橋

 立派な看板

陣馬山の和田から上がる山道入口もそうですが、ここも個人の自宅に入っていくような路でして、本当にここなのか?いいんですかぁ・・・お邪魔しマースってな感じで歩きます。
うっそうとした森に入っていく感じで、ちょっと暗くて熊でも出そうな雰囲気。シェラカップを外に着け音が鳴るようにして入って行き、ちょっと歩いたところで振り返ると遠くの山間が光っているのが見えます。山の朝はいつもながら綺麗ですねぇ。
山道入口の看板

遠くの山が光っています。

本仁田山はあまりお客さんが来ないようで、路もやや不明瞭。進んでいくうちに路から外れて迷ってしまいました。迷った時は戻るのが鉄則。30m位戻ると、ようやく路が出られました。危ないなぁ・・・。
路に戻って歩いていると、だんだん急坂になってきて、下を見ながらひたすら高度をかせぐ歩きが続きます。周りを見ても誰一人いなくてホントの一人ぽっち。単独行のよさは気を使わなくていいことなんですが、誰にも遇わないとちょっと不安にもなります。やっと斜面が緩くなったところが「大休場」というところ。
急な坂

山道

休憩してからまた登り始めると気温が下がってきます。つい先日雪が降ったようですが、やはり奥多摩は高尾のように温暖ではないようです。特に耳が寒いですね。次回から耳への防寒対策を忘れないようにしないとなぁなんて思っていると、切れそうな冷たさ。バンダナで巻くことにします。標識に出てから大休場尾根を上がりますが、先ほど以上の急坂になってきました。殆どロッククライミングのように手まで使って上がるところもあり、落ちないかビクビクして登ります。写真も取れずに上がっていると残雪が見えてきました。これはビックリ。まだ1000m程度なのに雪とは・・・・。この先まさかアイゼン必要なのか?と悩みながら歩きます。
標識

残雪じゃー。

この辺りでカメラに異変が・・・。モニターが写るのに、シャッターを押すと真っ黒になってしまいます。どうしたのかな?故障なのかな?といじり回してもどうしても直りません。せっかく初めての1000m級チャレンジなのに記録が取れないなんて・・・。
結局ここからは写真が取れていません。急坂を上がり続けて1時間半、ようやく頂上近くで斜面が緩み始めました。
頂上には小屋掛けしてあり、簡単なベンチもあります。東斜面が開けていて遠くに新宿の高層ビル、もっと先になんと筑波山が見えます。やはり高度が高尾の倍もあると、見える景色も違いなんとも感動的です。写真取れないのが残念・・・。
頂上に一人でいると、初めて後続者が来ました。結構な重装備で、リュックも倍くらいありそうです。この先川苔山まで行くようで、健脚な若者でした。

頂上からは瘤高山を経由して杉ノ殿尾根から大根ノ山ノ神に出て鳩ノ巣に出る予定ですが、北斜面はビッチリの雪。まるで雪山状態。凍っていると滑落しそうです。幸い登山者が少ないためか余り踏まれておらず、アイスバーンにはなっていないようですが、こわごわ歩き始めます。
北斜面を進む瘤高山まで続いた雪道でしたが、瘤高山からは南斜面なので雪は余りありません。ここからは下りで結構急です。残っている雪に気をつけながらゆっくり下ります。この下りが結構ききました。尾根道まで50m位なのに下りた時には太ももがパンパン、汗びっしょり。下りでここまで汗かくとは思いませんでした。

休憩ごとにカメラを出しますがやはりダメ。どうしたんだろう?そんなに簡単に壊れるわけないのになぁ・・・。電池を交換してもウンともスンともいいません。
尾根道を歩き続けると雪がチラつきますが、晴れているのでなぜ雪か?と上を見ると、木に積もった雪が風に揺られて降ってくるようです。これも風情ありですねぇ・・・。
川苔山からの合流を過ぎ南斜面が伐採された斜面に出ました。日差しを受けるとやはり暖かく、日光のありがたさが分かります。
かなり下りたところで休憩し、カメラを出してみると直っています。どうやら寒さのため電池が効かなくなっていたようです。内ポケットに入れておいたおかげで体温で温まり直ったようですね。なるほど、電池は寒さに弱いのか!
ここで写真を取りましたが、下りてきた本仁田山の峰を眺め撮影。早く気がつきゃよかったなぁ・・。
大根ノ山ノ神を過ぎて、30分くらいで鳩ノ巣側の登山口に出ました。ここで下山完了。結構太ももが張っていて、山歩きを始めてから初めての感覚を受けました。これが「山歩き」ではなく「登山」なのかもしれません。シンドかったなぁ。
チクマ山と本仁田山を望みます。

鳩ノ巣側の登山口

鳩ノ巣駅まで歩き、おなかが減ったので何か食べようと駅前に行くと「玉福」という店があり、入ってみるとちょっと愛想のないおばあさんが一人でやっていて、ともかく寒さを何とかしようと「熱燗とおでん下さい。」と注文。「アイヨ」と返事があって、すぐに持ってきてくれました。「どこに上がったの?寒かったでしょう」と聞かれ、なんだ愛想が悪いわけじゃないのか、とちょっと安堵。「本仁田山に奥多摩から上がってきた。」と答えて少し会話。この辺はここ3年くらい雪が降ってないとか、雪が降ると向こうの斜面は4月位まで溶けないとか、地元情報を教えてくれました。
写真が取れなかった初の本仁田山。来週雪辱戦をするぞ、と決心して「熱燗もう1本。」ビールもいいけど熱燗もいいねぇ。でもホントよく飲むよな・・・・。鳩ノ巣からはいい心地で一眠りして家路に着きました。


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