2009/08/17〜08/18 金峰山

やっと取れた夏休み。当初は雲取山に再度登るつもりだったのが、やっぱり遠征気分を味わいたくて登ってみたかった「金峰山」(きんぷさん・きんほうさん)を登ることにしました。更にせっかく買ったテントも使いたくて手頃なテン場はないかと思い、地図をみると金峰山の北側に「廻り目(まわりめ)平キャンプ場」というのがありました。金峰山への登山道の入口です。ここにベースキャンプを置いてチャレンジすることにしました。
1日目はキャンプ場まで行ってテントを張るだけですが、なにせ初めての中央本線→小海線という初めての路線旅ですから、朝は6時前に家を出て、立川から甲府行各停に乗り、甲府で乗り換えて小淵沢まで行きます。途中オバサン軍団が隣に陣取ってしゃべくりまくり、こっちは一人なんで静かにしていたいのに、まあよくしゃべること・・・。甲府乗換えでようやく離脱できました。
甲府からの電車で進むにつれて左に「南アルプス」右前方に「八ヶ岳」、右中央にこれから行く「金峰山」が見え、旅行気分満喫です。途中駅のホームでいつかは上りたいと思っている甲斐駒ケ岳や鳳凰三山の写真を取りました。
 甲斐駒ケ岳(電線邪魔!)
鳳凰三山(同じく!)
小淵沢からはディーゼル2両編成の小海線に乗り、ひたすら高地を目指します。清里までは観光客も多かったのですが、野辺山を過ぎるとほとんどお客さんもいなくて快適な旅です。信濃川上駅で降りたのは稲荷を含めて4・5人。更に川端下行きの川上村営バスに乗ったのは登山客は稲荷+老夫婦2名で合計3名。ホント田舎です。
バスは40分くらいで終点川端下(かわはげ)に着きました。ここからは歩きです。昼前の炎天下にトボトボ歩きますがすでに標高1200Mくらいなので、陽射しはあるものの空気は澄んでいて快適な感じです。見回す限りの野菜畑と自動散水器の撒く水が涼しげです。遠くには奇岩石のある小川山や廻り目平方面の山々などが見えます。
小川山の奇岩石
廻り目平方面の山々
廻り目平キャンプ場は全体がリゾート施設となっており、金峰山荘という立派な山荘もあり、食事も風呂まであり24時間シャワーもあるという至れり尽くせりの場所です。翌日の登山がなければのんびりしたい所ですが、あくまでベースキャンプですからさっそく受付してテン場でテントを張りました。一人用のミニテントで大人一人が横になれる程度のものです。まあ快適とはいえませんが、明日の登山のためには仕方ありません。とにかく早く寝て明日に備えます。ちなみに夜トイレに起きたら、満天の星空で驚きました。やっぱり高地で空気がきれいだと星もよく見えるようです。写真撮り忘れました・・・。
 受付の金峰山荘
テントサイトは非常にいいところ
 これがテント
後から
さて、翌日は朝3時過ぎに起き、味噌汁飲んで早々に出発します。まだ暗いのでヘッドランプと懐中電灯のツインビームで歩き出します。林道はまだ真っ暗。少し気味悪いですが歩き続けて1時間ほどで夜が明け、ちょうど林道を抜け登山道との分岐標に出ましたが、道が見えてきたのはラッキーです。
 夜明け(まだ真っ暗)
分岐標
登山道に入ってからはひたすら高度を稼ぎます。植林地帯なので景色は見えませんし結構急坂でした。黙々と登り途中「登山者の皆さんへ」と書いた薪の山があり、金峰山小屋までお持ち願いますとの要請。うーーん山小屋も大変だなぁ。一個持って行きましょう。これが重いのなんのって・・・。延々と樹林帯の急坂を登ってうんざりしかけたところに明るさの中から「金峰山小屋」が出ました。石段上がって着いたら黒犬が寝てました。吠えられるかな?と思ったら、ペロペロ舐めてきたのでさすってあげました。スゴク人になれてます。いい犬だねオマエ。 
 小屋番の黒犬
金峰山小屋
 
小屋番さんに薪を持ってきたと言ったら、お礼してもらい更にお茶を振舞ってくれました。うまいのなんのって、ここまで約3時間半かけて登ってきたのですから、ゆったりしてグビグビ飲んじゃいましたよ。
小屋番さんは何時に出たの?といわれ廻り目を4時過ぎと答えると、じゃあこの後は瑞牆山にも上がれるね?と勧められたのですが、いや荷物を置いてきたので戻りますよ。と言うと、もったいないねぇ、今日は縦走できるのに・・と残念がられました。でもまあ、ここまで結構バテてきたのでこれ以上無理はできません。とにかく金峰山頂上を目指します。
小屋の横手から上を見ると森林限界になっており、あとはハイマツ等の高山樹林のみでガレ石の道を一つ一つ登ります。これが苦しいのなんのって、10歩ほど登ると休憩の繰り返しで通常20分のところ3倍の1時間もかかってやっと到着。やったぁ!金峰山頂上だぁ!
 頂上!2599m(後は八ヶ岳)
頂上標の脇から南アルプスが見えます。 
頂上標の方を向くと、南西・北西方面ですから南西側に南アルプス、北西面に八ヶ岳が見えます。 で、南から東方面に目をやるとおーーー富士山が遠くに聳え立っているじゃない!こりゃ感動モノですよ。そして東側は国師岳や北奥千丈岳、北側には北アルプスでしょうか、遠くに山脈が連なっているのが見えました。
富士山!(手前は甲府までの山々)
 
頂上からやや下を見ると、これがまたどおして?と言うほどの大きい奇岩、「五丈石」が見えます。ここ登れるそうですが、私には無理。眺めるだけでいいですって感じ、さらに下の方を見ると瑞牆山までの尾根がくっきり。次回はここも歩きたいですなぁ・・。
奇岩「五丈石」スゲエでかい・・。
 
 下の方へ瑞牆山に連なる尾根1(向うは南アルプス)
尾根2(瑞牆山も見えます。 奥は八ヶ岳)
すっかり頂上風景を堪能しましたが、帰りのバス時間が気になります。そろそろ下山しましょう。もと来た道ですので、さっさと下りますが、やはり下り道は太腿と腰にきますねぇ。ただ、前回の雲取山のような感じではなく、あっという間に林道まで着き、あとは朝暗くて風景が分からなかった林道を歩きます。昼見る風景は全然違いますね。清流の音が心地よく、のどが渇けばカップでバシャっとすくって飲める。こんな贅沢久しぶりだよなぁ・・・。そうこうしているうちに、キャンプ地に着きました。約2時間半と予定時刻どおり。そそくさとキャンプ地を撤収し、帰途に着きます。バス停までは歩いて1時間位。来た時と同様に太陽の下を黙々と歩き、川端下バス停に2時前に着き、2時25分のバスに乗り込みました。結構疲れたなぁ・・・。信濃川上駅に着くと、昨日は忙しくて写真撮る暇なかったことを思い出し、駅風景と列車の写真を取りまくります。ローカル線のホームっていいですねぇ。 
信濃川上駅舎
ホーム(屋根ない!)
駅名表示板
列車がきました(2両編成ディーゼル!)
ここからは上の列車に乗って小淵沢まで出て、中央本線は奮発して特急「あずさ24号」で立川まで1時間半チョイ。帰りの電車はあっという間でした。この二日間、これまでの山歩きとは別世界の感じでしたね。こういう経験しちゃうと、もう次々に山に行きたくなっちゃうって感じで帰宅しました。
まだまだ行きたい山はあるけど、とにかく金峰山行はホントに貴重な経験でした。次はもう一回金峰山?南アルプス?それともどこ行こう??


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